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インプラントとは?
1. インプラント(人工歯根)と、その本当の価値を御存じでしょうか?
私が実感として、つくづく感じているインプラントの価値とは、「口の崩壊をくい止める手段」としての価値です。歯はそもそも28本あり、咬む力を支えています。年齢と共に歯の数が減るのは歯周病や虫歯が原因といわれていますが、現実的に歯がダメになる一番の原因は、 咬む力を支えるだけの歯の数が無いところに、歯周病が進行することによって、骨が急速に喪失するからです。
歯周病が進行しているケースでも、歯の数が28本そろっている場合は、適切な治療によって、かなり長期に歯を維持することが可能です。 しかし、大臼歯や小臼歯による左右の噛み合わせが、歯の数の減少によって、しっかりしていない場合は、残っている歯がその負担をして、だんだん悪くなり、抜歯することになる場合が多いのです。
例えば家の柱を考えてみた時、28本の柱が必要な設計に対して柱が10本しかない場合には、やはり無理があり、地震があれば倒壊してしまいますし、屋根に雪が積もると倒れます。
例えばトレーラーを考えた場合、本来タイヤが16輪で走っているトレーラーが4輪だけで走っていると、いずれ早期にパンクしてしまいます。
人の歯も同じように、28本ある歯が少なくなっている場合、残っている歯が無くなった歯の負担をしている訳で、無理があるのです。 これを根本的に解決するのは取り外しの義歯では不可能で、骨で咬む力を支持するインプラント以外には方法がないのです。 当院でも大臼歯部にインプラントを植立したことにより、患者様御自身の小臼歯の動揺が止まったケースは多数あります。
2. インプラントの問題点とは?
インプラント治療を問題なく行う為には2つのクリアしないといけないことがあります。この問題とインプラントの大きさは大きく関係しています。1つは、インプラントがきちんと埋まる骨量が確保できること。
通常インプラントメーカーが推奨するインプラントの長さは12ミリ程度が一般的です。オプションで短い長さのものも用意されていますが、短いインプラントの単独使用は推奨されていません。 理由は骨との結合がうまくいかない場合が多く、失敗の確立が高くなるからです。ところが、歯を喪失した顎に12ミリの長さのインプラントを埋めるだけのスペースが存在しない場合は少なくはありません。 少ない骨量に無理に長いインプラントを埋めようとすると、上顎洞に突き抜けたり、下顎管を傷つけたりなどの手術の失敗につながります。この骨の量を確保する為に、骨移植・GBR・サイナスリフト・ソケットリフトなどの手術をします。 これらの手術はもし短いインプラントで成功するならば、行わずに済む手術です。
もう一つは、治療費が高額である点です。
GBRや骨移植などの骨量を確保する為の手術は、インプラント手術の料金に加算されることが一般的です。インプラント手術自体が保険の効かない高価な治療である上に、ますます高額な治療となります。 また手術自体の回数が増えることも、治療費の増加につながります。
3. 吉岡歯科医院が選ぶインプラントとは?
最近低価格で行われているインプラントがありますが、それはオッセオインテグレーションを獲得しているインプラントではありません。当院では40年の実績があるブローネマルクタイプをはじめとするオッセオインテグレーションをおこすチタンインプラントを使用しています。 ブローネマルクインプラントというのは世界で一番長い歴史のあるインプラントで世界中のインプラントの手本となっているインプラント規格です。インプラントの直径が3.75ミリ〜3.8ミリでストレートなネジ形状です。 このブローネマルクシステムはスゥエーデン製ですが、その後多くの後発メーカーがブローネマルクシステムの規格を維持しつつより、骨とくっつきやすい表面構造を開発し、 現在はブローネマルクシステム自体もオリジナルの機械研磨された表面構造から粗造な表面構造に変更しているくらいです。
4. エンドポアインプラントとは?
上顎大臼歯部などではブローネマルクインプラントなどの一般的なインプラントが手術に際して12ミリの骨量を必要とするのに対し、充分な骨量がないことがほとんどです。 長いインプラントが使用できない場合は表面積を稼ぐ為に太いインプラントを使用する必要があります。エンドポアインプラントは良好な骨質であれば5ミリあればインプラント埋入手術が可能です。 元の歯の根の長さより遥かに短い長さで良好な結果を得ることができます。これはエンドポアインプラントが特殊な表面構造のおかげで、12ミリのインプラントと同等以上の表面積を確保しています。 ただし、欠点もあり、骨質が悪い場合にはうまくいきません。また、直径が4.1ミリとブローネマルクシステムより太いので、オトガイ孔が近い下顎小臼歯部では神経麻痺をおこすリスクが高くなり、 前歯部などの骨幅が狭い場合には歯を作って機能させた後、2次的に骨吸収が起こる場合があります。また、表面がでこぼこしている分、歯磨きもしっかり行う必要があります。
下の図は従来型のブローネマルクタイプインプラント(左)とエンドポアインプラント(右)を比較した図です。
従来タイプでは左の大きさのインプラントを骨に埋める必要がありましたが、エンドポアインプラントは右の下のでこぼこな表面構造の部分(5ミリまたは6ミリ)だけが骨内に埋めれば良いのです。


従来タイプのインプラントの表面構造は研摩してありツルツルのものが一般的です。 また酸エッチングやTPSといった方法などで表面を荒らした物もありますが、エンドポアインプラントの考え方とは、根本的に違います。 下の上の図は従来タイプのインプラントの模式図です。インプラントは骨との摩擦抵抗で支えられています。下の下の図はエンドポアインプラントの骨との関係です。 インプラント表面にはボール状の凸凹が2重3重になっており、その隙間に骨が入り込んでいます。インプラントは摩擦抵抗で維持されている訳では無く、大きな力で回そうとしても、回りません。




5. エンドポアインプラントの術式
エンドポアインプラントの術式は他のインプラントと比較して非常にシンプルかつ簡単です。シンプルかつ簡単なメリットは「ミスがおこりにくい」「短時間で手術が終わる」ということです。 術者としての実感は、手術後の腫れや痛みが極めて少ないです。インプラントが極端に小さいので骨を削る量も極端に少ないのです。感覚的には「親知らずを抜く」ことより負担を感じません。
右の図のようにドリルで骨に穴を開けます。開ける穴の深さは5ミリ程度なので、あっという間です。親知らずを抜く時に骨を削る量より少ない感覚です。

インプラントはネジ構造にはなっていないので、穴に入れて、軽く叩いて終了です。

切った歯茎を糸で縫います

上顎でも4ヶ月で骨との良好な結合が得られます。
上顎でも、たった4ヶ月で過重をかけることが出来るインプラントはエンドポアインプラントくらいではないでしょうか?

インプラントには天然歯と同様の外観と機能を与えることができます。








