愛知県名古屋市でインプラント治療なら専門医在籍の吉岡歯科医院へ

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2018年9月14日
日本口腔インプラント学会学術大会レポート 1日目

こんにちは。吉岡歯科医院副院長の吉岡登史彰です。今日は年に一度の日本口腔インプラント学会の全国大会に参加するため大阪へ来ています。

日本口腔インプラント学会とは日本で最も規模の大きい歯科インプラントの学会で、歯科業内において最大の会員数(15000人以上)を誇る学会でもあります。日本のインプラントの最前線を走る各大学の教授陣や臨床家が集う本会は9月14,15,16日の3日間開催されます。吉岡歯科医院院長の吉岡喜久雄は当学会認定のインプラント専門医であり、私も会員です。

歯科インプラントのトップランナーが国民の健康のために何を考えているのか、本学会のレポートと通してお伝えしたいと思います。

開催地は大阪中之島の大阪国際会議場です。

会議場に入ると、正面には控えめな看板が掲げられています。

大会は各フロアをまたいで行われるようです。

メイン会場はこんなに広いホールです。まだお昼の13時。ガラガラです。

画面の左右にはメインのシンポジウムや基調講演のタイトルが並んでいます。さて、時刻は15:30。大会が始まります。いきなり申し訳ありませんが、講演内容は撮影禁止なので、字面でのレポートとなります。

会員サービスと学会のプレゼンス向上を目指して

宮崎 隆 理事長

これまでのインプラント学会の取り組みと、現在の社会状況、将来予測から、我々がどう国民の健康増進に寄与していくのか話されました。当サイトでも何度も引用していますが、やはり2011-2012年の国民生活センターの公報やNHKの報道で国民に広く知られるようになったインプラントのネガティブな情報は、我々にとって大きな反省であり、そこからの取り組みが紹介されました。

また、歯科インプラントが医科で用いられる多くのインプラントと違い、体内装置と体外装置の両側面を持っている特殊性が再確認され、感染に弱いことが強調されました。

医科と比較し人材育成のシステムが遅れており、インプラント専門医の認定制度のより一層の洗練の必要性も指摘されました。その上で重要なことはインプラント症型分類のブラッシュアップであることが明らかでした。患者様の全身状況のリスク、局所のリスク、歯科医師のインプラント治療スキルレベル、それら全てをもれなく矛盾なく反映し、誰もが納得し、世界的に普及可能な、そんな症型分類ルールの制定が望まれます。インプラント専門医試験により歯科医師の格付けを行い、その質を国民に担保するためには、試験症例レベルがある程度均質化される必要があります。

私もインプラントセミナーを開いており、よく「デビューに最適な簡単なインプラント症例は?」と若い歯科医師から質問をされますが、大変回答に困ります。若手教育を充実させるためにはより正確で、わかりやすい症型分類を開発する必要がありそうです。

国民の口腔関連疾患の将来予測として、う蝕や歯周病が減り、全身疾患との関連がより重視されるようになると言われています。「治療管理連携型」のシステムが必要となります。

学会の今後の取り組みとして、より円滑な研究活動の支援や、臨床ガイドラインの品質向上、看護や介護分野、他学会との連携、海外学会や国際機関との連携などに取り組んでゆくことが紹介されました。

専門医教育講座

専門医教育講座とは、専門医の先生がそのライセンスを維持するために必ず聞かなればいけない授業です。院長と私も真面目に受講しました。自動車学校の授業のように、授業を受けることが資格維持に必要なので、入退室は制限され、全員出席確認されます。名だたる有名な先生が講義を受ける大学生みたいな扱いでちょっと面白いです。「替え玉はだめ!」という案内までありますので、本当に大学みたいです。笑

専門医教育講座はみんなライセンスの維持がかかっていますので、出席率が大変良いようです。あれだけ広かった会場は一気に満席となりました。

歯科における再生医療、再生医療等安全性確保法、届出の実際

飛田 護邦 先生

ここでは再生医療や臨床研究に関わる法律とその改定についての解説が行われました。歯科医療でも再生療法分野の研究、臨床応用が進んでいます。iPs細胞の研究を始め、この分野で日本は先行したいと考えています。しかし、ここ数年製薬会社の臨床研究などで不祥事があることから、ルールの厳格化をせざるを得ない状況があり、結果としてスムーズな運用が滞らざるを得ない状況が紹介されました。

インプラント治療の長期経過とリカバリー

城戸 寛史 先生

専門医教育講座は福岡歯科大学で臨床に取り組まれている城戸先生のお話でした。私や院長としてはすでに知った話ばかりであまり面白くはなかったのですが、若い先生には是非聴いていただきたい内容でした。

特に、上部構造の破折などのトラブルは初めから見込んでおくことが歯科医師にも患者にも求められるというお話は大変共感できました。

セメントの取り残しがインプラント周囲炎を起こすというお話では、マージンの具体的な位置にまで言及があり、縁下2mmを超えると著しくセメントの取り残しが多いことが示されました。一方で、スクリューリテインがセメントリテインと比較し優れていると断定できるほどのエビデンスもないことも紹介されました。論文によってはセメントの方が予後がいいものもあるとのことです。

抜歯即時埋入、ソケットシールドの話がありましたが、やはりこの分野は発展途上であり、新しい情報はありませんでした。

また、成人以降の顎骨と歯列の加齢変化にも言及されました。インプラントと残存歯の位置関係が長期にわたってずれていくことが紹介されました。

インプラント治療における接着技術についても話は進みましたが、過去に10のシステマティックレビューがあるものの、材料や方法が多すぎて画一的なレビューが困難であることが語られました。

最後にオーバーデンチャーに話が進みました。吉岡歯科医院ではインプラントオーバーデンチャーを積極的に行なっておりません。なぜならトラブルが多いことがわかっているからです。ここでもトラブルの多さが指摘されました。しかしながら、介護時の第3者による清掃のしやすさなど、可撤性の魅力は以前あるとされ、固定性のボーンアンカードブリッジから可撤性のインプラントオーバーデンチャーへの移行がスムーズに行えるようなシステム、またはいずれにも対応できるようなハイブリッドなシステムの開発が望まれると話されました。

さて、これで1日目のプログラムは終了です。

あんなガラガラな会場も満席です。会場を出るのも大変で、この大人数の出席確認を行わないといけません。席を区切られ、順番に退出案内されます。会場を出ると、カードリーダーに自分のカードを通して、出席登録確認をして帰路につけます。

真面目なレポートで面白くなかったかもしれません。まだ明日明後日と続きますので、流し見で結構ですので、ご覧くださいね。