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2018年9月15日
日本口腔インプラント学会学術大会レポート 2日目

こんにちは。吉岡歯科医院副院長の吉岡登史彰です。今日も昨日に引き続き、日本口腔インプラント学会学術大会のレポートを行いたいと思います。

。。。ですが、真面目な話だけではつまらないので、先に余談です!!

学会では企業展示と言って、協賛企業が商品紹介を行っています。企業展示はワンフロア全体を使って行われており、大変な賑わいを見せています。上の写真はストローマンのブースです。やはり世界シェア第1位の企業だけあり、大きなブースを出していました。どこの学会でもそうですが、協賛金額が高額な企業ほど大きなブースエリアをゲットできます。企業展示に来ると業界の力関係や営業戦略がよくわかり、とても面白いです。

デンツプライのブース。デンツプライはインプラントシェアでは世界4位ですが、インプラント以外の歯科業界全体を合わせると、業界最大企業です。なお、奥にメルセデスのブースがありますが、希望者は1Fで試乗できます。笑

世界シェア2位のノーベルバイオケアのブースもありましたが小さめでした。ノーベルはダナハに買収されて子会社となってから、日本マーケットでの羽振りがとても悪くなっていますが、ここでもその傾向が顕著です。

シンポジウム1 インプラント治療時の患者年齢と補綴方法を考察する

さて、真面目な話です。笑

2日目の最初は本大会のテーマである超高齢化社会についてです。

印象的であったのは、天然の歯が意外と悪さをしているということです。歯を残すことに盲目的になりすぎるあまり、快適に噛めなかったり、感染症を放置してしまったりと本末転倒な状況になっている患者さんは意外と多くおみえです。状態の悪い歯を無理に残して介護状態に突入すると、その取り扱いは患者様ご本人と家族を非常に悩ませます。

そして、インプラント周囲の軟組織の方が天然歯周囲の歯肉のよりも健康状態が良いということや、歯がない人よりも歯が残っている人の方がお口の中の細菌数が多いというショッキングな統計が紹介されました。

これまで躍起になって残してきたご自身の歯は、介護状態になってから悪さをするということです。

もちろん、この事実をもってして、「歯を積極的に抜いていこう」という話になるのではなく、より歯科医療が介入して、健康状態を改善しようという話です。しかしながら、闇雲に歯を残すことの危険性についてはもっと国民に知らされるべきでしょう。

あらかじめ状態の悪い歯を抜歯し、健康な口腔周囲環境とインプラントでの咬合支持を獲得した状態で、計画的に老後・介護状態を迎えるという健康戦略をもっと積極的に考える必要があるかもしれません。

企画講演 超高齢社会への責任, 患者に寄り添う歯科治療を目指して

栄養と運動の重要性が再確認されました。そもそも高齢者にとって栄養補給とは、ただ漠然と日々を生きるエネルギーを摂取するだけではいけません。高齢者は筋肉量が減っていきますので、意識的に筋肉を育てることに栄養の目的を置きます。つまり、たんぱく質を意識して多く取る必要があります。そして、たんぱく質をたくさんとっていても骨格筋の量は増えず、骨格筋に対してストレスをかける、つまり運動することによって骨格筋が増えます。栄養は筋肉の原材料で、運動が筋肉の製造方法なのです。

また、日本の医療経済が2025年に確実に崩壊を迎えることが紹介されました。2025年には800万人が一斉に後期高齢者になり、国の医療費は1.4倍、介護費用は2倍、認知症高齢者は1.4倍となります。その一方でそれを支える生産労働人口は減少の一途です。国の医療費のうち、歯科医療費は2.8兆円ですが、仮に歯科医師の報酬を全てカットし、それを全て医科の医療や介護に当てたとしても全く足りません。現在「インプラントは自由診療で高い」というイメージの方も多いと思いますが、このままでは全ての歯科治療は保険診療から外されても不思議ではありません。早急な対策が望まれます。

シンポジウム1で「もっと積極的に介入していこう!!」と話した矢先、次の企画講演では「医療費が赤字である」というお話。現実の厳しさに鼻を折られる会場でした。

シンポジウム4 安心安全に行うサイナスリフト

当サイトでも紹介していますが、インプラント手術関連の合併症での件数が、神経損傷以上に上顎洞関連のトラブルの方が多いと言う統計が紹介されました。これは重要な事実です。

また、自家骨を混ぜるよりもBioOss100%の方がわずかではあるものの結果が良いという統計が出されました。当院もその統計を根拠にBioOss100%でサイナスリフトを行っています。

新しい情報は全くありませんでしたが、自らの臨床の根拠の確かさを再確認できる機会でした。

シンポジウム3 審美領域のインプラント治療の長期予後

ここでは歯科のトップランナーである日高先生、石川先生、千葉先生のお話でした。いつもながら大変素晴らしい発表でしたが、お3方は有名すぎてよくお話を聞いていたため、新しい発見はほとんどありませんでした。日高先生はクライテリアの確認の講義、石川先生はルートサブマージェンスやPETの話、千葉先生はデジタルソリューションのお話でした

以上、2日目でした!真面目な話でつまらなかったらごめんなさい。明日はいよいよクライマックスです。最後まで真面目に参加します!