
2022年1月14日
歯茎が黒くなる原因として、次のようなものが考えられます。
歯科金属が唾液中にイオン化して溶け出し、周囲の歯茎を黒くしてしまうことがあります。これはメタルタトゥーと呼ばれています。特に、保険の差し歯、銀歯を使った際によく起こります。また、歯科金属アレルギーがあると、アレルギー反応として歯茎のメラニン色素が増え、歯茎が黒く見えるようになるということも言われています。
歯周病が進行するにつれ、歯茎の血流が滞りがちになり、赤黒い歯茎の色になっていきます。
タバコから放出される一酸化炭素は、歯茎の酸欠状態を招きます。またタバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させ、血行不良を起こします。また、タバコを吸うと、ビタミンCが破壊されてメラニン色素が多く作られるようになります。このようなことが重なり、タバコを吸うと歯茎や唇がどす黒くなっていきます。
喫煙による歯茎の黒変は、受動禁煙でも起こることがわかっています。例えば、親が喫煙する子供は歯茎の色が黒っぽくなる傾向があります。
歯の神経を失った歯というのは、だんだんと黒っぽく変色していきますが、その黒っぽい歯の色が歯茎から透けて見えると、歯茎が黒く見えてしまいます。
歯茎の色が黒くなってしまった場合、次のような治療法があります。
メラニン色素による歯茎の黒ずみや、メタルタトゥーによる黒ずみなら、歯科用レーザーが有効な場合があります。色素の沈着の程度により、数回の施術で歯茎がピンク色に変わっていきます。
フェノールアルコールと呼ばれる薬剤で色素を取り除いていく方法もあります。歯茎に薬剤を塗布し、歯茎の表層が一層剥がれ、きれいな歯茎が現れてくる、という原理です。
歯周病が原因の場合、当然ですが歯周病の治療を受けなければ、歯茎の色も改善されていきません。歯周病の場合には、歯茎の色というよりは、歯を失わないようにするためにも、早めに治療を受けましょう。
歯茎の色を今後黒くしないためには、次のようなことに注意しましょう。
被せ物などの治療を行う際、保険のもの、自費のものから自由に選ぶことができますが、保険の材料は金属の質が良いとは言えず、いずれ歯茎を黒くしてしまうことが多いです。また、歯茎や歯の健康にとってもあまり良いとは言えません。セラミックのものを選べば、歯茎が黒くなるのを防げるだけでなく、歯の健康にとってもベストでしょう。
タバコを吸っている限り、歯茎はどうしても黒くなってしまいがちです。そのため、きれいな歯茎の色を保ちたれば、禁煙するのが良いでしょう。
歯周病は、一度治療したら終わり、というような病気ではなく、定期的なメンテナンスが欠かせません。これを実践するかどうかで、歯茎を良い状態で保てるか、ひいては歯をどのくらい長持ちさせられるかが決まってきます。
歯茎の色が黒くてお悩みの方も、あきらめる必要はありません。一度黒くなってもまたピンク色の歯茎に戻すことは可能です。
歯茎の色でお悩みの方もぜひ当院までご相談ください。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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